接触角計 DMo-502
まずは最低限の自動化を導入し、将来的に上位機種移行への投資を行いたいお客様向けの商品です。その拡張性は高く、上位機種へのアップグレードが可能です。
- 本機はオートディスペンサを標準装備し、自動液滴作成が可能な接触角計です。
- ハードウェアの自動機能は、液滴作成に限定されていますが、オプションの拡張性は高く、上位機種へのアップグレードが可能です。
- DMo型全機種共通共通の2700fpsの画像取り込み機能を標準装備し、瞬時の液滴の浸透や滑落挙動の解析に有効です。
- まずは最低限の自動化を導入し、将来的に上位機種移行への投資を行いたいお客様向けの商品です。
追加オプションOptional Servise |
測定データの自動保存・転送を実現 |
機能
(黒字:標準装備 青字:オプションにて対応可 黄緑:対応不可)
操作
自動液滴作成制御 | 自動着滴制御 | 自動着滴認識 | 自動ステージ X軸移動 |
自動X軸横1列測定 |
自動ステージ X軸Y軸移動 |
自動X軸Y軸横縦 複数列測定 |
自動ステージ 回転制御 |
ステージ内 全面全自動測定 |
性能
静的接触角 | 動的接触角 (経時変化 1秒以上) |
動的接触角 (経時変化 1秒以下) |
表面張力 界面張力 (懸滴法) |
動的前進・ 後退接触角 (拡張/収縮法) |
2,700fps | 上面観測 | 三態系 | 温度制御 | 湿度制御 |
滑落角測定 | 表面自由 エネルギー解析 |
マッピング |
解析ソフトウェア FAMAS
FAMAS(interFAce Measurement & Analysis System-フェイマス)は、マルチドキュメントインターフェイスを採用した表面・界面の多機能統合解析ソフトウェアであり、以下の特長を有します。
- 日本語表示された2次元データシートは、縦方向に試料名を入力し、横方向に試料ごとの繰返し測定データが表示されます。データ処理まで完結することで、複数試料同士のデータ比較が容易にできます。
- 2次元データシートは全自動接触角計 DMo-902において複数試料の全自動測定を可能にするため、多数試料測定による長時間測定においても効率化が図れ、測定者の疲労の軽減にも貢献します。
- 測定データは、表計算シートへのエクスポートも簡単にでき、また、簡易レポート機能として測定シートをWindowsに標準搭載のWordpadに出力することで、簡単な報告書作成も可能となります。
自動液滴制御による接触角測定
液体試料の手動液滴作成は、液量を見ながらの気を遣う作業ですが、液滴の作成をパソコンから自動制御できる機能(オートディスペンサ)により測定ストレスが大幅に軽減できます。
動的接触角測定
液滴法による接触角の経時変化測定
瞬時にぬれ拡がる液滴の接触角には、最短0.37msec間隔での経時変化測定が可能です。液滴の緩やかな変化に対しては、1〜60秒間隔での経時変化測定が可能です。経時変化の画像データは、MPEG-1、AVI形式の動画データとして保存、再生が可能です。
DMo全機種:0.37msec 標準 / DMs-401:17msec 標準・0.37msec オプション
拡張/収縮法による動的前進・後退接触角測定
液体試料の連続吐出により、液の強制的なぬれ拡がり(拡張)における動的前進接触角を測定します。液滴の拡張はスピンコートによる「ぬれ」がイメージされますが、ロールコートなどその他コーティングにおける動的「ぬれ」の評価も可能です。 一方、液体試料の連続吸引では、液の強制的な引張り(収縮)における動的後退接触角を測定します。液滴の収縮からは液切れ、付着性の評価が可能です。
DMo-502に標準装備となります。
表面・界面張力測定
表面・界面張力測定
- 乳化性/分散性の評価
- 界面活性剤の評価
鉛直方向に向けた針先から液体を押し出すと、図のように液滴が垂れ下がります。この垂れ下がった液滴を「懸滴」または「ペンダント・ドロップ」といいます。この懸滴の形状は、押し出された液体の量、密度、表面・界面張力に依存するため、形状を解析すれば表面・界面張力を求めることができます。
表面張力の測定においては「Wilhelmy法」や「du Nouy法」が一般的ですが、「懸滴法」は粘稠液体、溶融ポリマー、液体/液体間の界面張力測定に適しており、しかも少量の試料で測定できるというメリットがあります。
DMo-502に標準装備となります。別途、PDキットが必要です。
ds/de法
懸滴の最大径(赤道面直径)de、および懸滴最下端からdeだけ上昇した位置における懸滴径dsを実測する方法です。界面張力γは次式から求めることができます。
Δρ:密度差 g:重力加速度
1/H:ds/de から求められる補正係数
Young-Laplace法
液滴の輪郭形状および密度差の値から画像処理により、Young-Laplace理論曲線をフィッティングさせることで、精密な界面張力を求めることができます。
液体/液体間の界面張力測定
密度の低い方の液体が希少である場合や、液中の気泡を吐出して測定したい場合は、逆針による反転測定が可能です。
主要オプション
上面観測による真円度ぬれ拡がりの解析
「ぬれ」現象は必ずしも均一ではありません。 接触角測定は従来液滴を側面からとらえ解析してきましたが、これに液滴を真上から垂直にとらえる機能を加えることで、基材に対しての液滴のぬれ拡がり方、染み込みの様子が観察できます。 従来の側面からの解析に加え、上面からの接触角のみならず半径、面積、扁平率のデータが取得できます。
DMo-502のオプション(手動測定)となります。
温度・湿度制御システム
従来からの温度制御に加え、測定の対象空間を湿度制御することで、湿度雰囲気下における「ぬれ性」の測定も可能となります。対象空間に湿度センサーを設置し、検出した湿度が設定湿度よりも低い場合は加湿エアが、高い場合は除湿エアが供給されることで湿度制御を行います。(ON/OFF制御)
DMo-502のオプションとなります。
湿度制御原理
除湿
加湿
<ステージ表面を調温した場合の湿度制御範囲>
液中の固体/液体界面・固体/気体界面の接触角測定
通常、接触角測定は空気中における固体/液体界面のぬれ性を測定します。 三態系キットの使用により、液体中における固体と液体の接触角、固体と気泡の接触角を測定することが可能です。 DMo-502のオプションとなります。 逆針を使用する場合、全自動制御およびオートディスペンサには対応できません。
温湿度制御オプション
ジャケット式恒温槽
固体表面の温度制御用ステージです。 温度:約10〜70℃対応
ジャケット式チャンバーセット(DM)
界面張力測定における懸滴まわりの雰囲気温度制御に使用します。
温度:約10〜70℃対応
常温用恒湿槽
恒湿槽内の湿度をコントロールします。
湿度:約5〜80%対応
ジャケット式恒温恒湿槽
固体表面の温度と恒湿槽内の湿度をコントロールします。
温度:約10〜70℃対応
湿度:約5〜80%対応
ヒータ式恒温槽
固体表面の温度制御用ステージです。
温度:常温〜約180℃対応
ヒータ式チャンバーセット(DM)
界面張力測定における懸滴まわりの雰囲気温度制御に使用します。
温度:常温〜約380℃対応
ヒータ式ディスペンサセット(DMo/DMs)
溶融ポリマー、液体試料温度制御に使用します。
温度:常温〜約380℃対応
ペルチェ式恒温槽
固体表面の温度制御用ステージです。
温度・湿度制御オプションは上面観測測定には対応しておりません。
マルチディスペンサを使用する場合は、カバーを取り外す必要があります。
その他ハードオプション
大容量ディスペンサAD-321
50mlの定量ポンプ式オートディスペンサです。(コントロールボックスが必要です)
上面観測キット落射型
液滴が試料に対しぬれた状態を上面から観測するためのオプションです。落射型の光源があります。
液滴標準サンプル(STANDARD VIEW)/液滴標準サンプル(WIDE1 VIEW)
接触角測定における校正、検定用サンプルです。
①標準視野用(標準付属)
②ワイド視野用
三態系キット
液体中における接触角測定用治具です。
PDキット(STD & WIDE)
界面張力測定用部品です。
FEキット
表面自由エネルギー解析試薬セットです。
滑落法キットDM-SA02/DMs-SA02
滑落法測定に使用する装置本体傾斜用のオプションです。(コントロールボックスが必要です)
※マルチディスペンサ対応不可
※写真はDMo-702に滑落法キットを装着
動的滑落法キットSA-Co1/SA-Cs1
動的滑落性(滑落角+滑落速度+滑落加速度)の測定用治具です。
マルチディスペンサシステムMAD-351
最大5種類の液体の切り替えと液滴の作成をパソコンから自動制御できるオートディスペンサです。(標準付属は3本)(コントロールボックスが必要です)マニュアルタイプ マルチディスペンサセットMMD-150もあります。
ダブルディスペンサシステムAD-302Wo
2本のディスペンサ個々で液量の制御が可能です。(注射筒別売)
簡単な情報入力で、商品電子カタログの閲覧ができるようになります。
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