【界面科学シリーズ】第10回 固体表面自体がもつエネルギー評価

💡 今回のハイライト
- 表面自由エネルギーの基本とぬれ性との関係を分かりやすく理解したい
- 接触角との違いや測定の仕組みをやさしく整理して理解したい
- 接着性や表面処理評価にどう活かせるのかを知りたい
こんにちは! 受託測定課 です!
前回は接触角測定の応用①として、微小領域でのぬれ性評価をご紹介しました。
今回は応用②「表面自由エネルギー」について、初心者の方にも分かりやすくご紹介します!
「名前は聞いたことあるけど、難しそう…」という方でも
イメージできる内容になっていますので、ぜひ最後までご覧ください!
<表面自由エネルギーとは>
表面自由エネルギーを一言で表すと、固体の表面がもつ引きつける力の強さを表す数値です。
- 表面自由エネルギーが高い → 液体が広がりやすい(ぬれやすい)、他の物質が付着しやすい
- 表面自由エネルギーが低い → 液体が丸まりやすい(ぬれにくい)、他の物質が付着しにくい
という関係になります。
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| 表面自由エネルギーが高い=ぬれやすい | 表面自由エネルギーが低い=ぬれにくい |
<接触角との違いと関係>
「接触角でもぬれ性は分かるのでは?」と思われる方も多いと思います。
確かに接触角は、ぬれ性を評価する基本的な指標です。
ただし、第6回でお伝えした通り、接触角は液体と固体の組み合わせ(相性)で決まる値です。
つまり、同じ固体材料でも使う液体によって結果が変わります。
一方で表面自由エネルギーは、固体そのものの性質を表す値です。
しかし、表面自由エネルギーの評価には接触角が密関係してきます。
表面自由エネルギーは直接測定することができないため、「接触角」を活用します!
<おおまかな測定の流れ>
① 性質の分かっている液体を用意(例:水・ジヨードメタンなど)
② それぞれの液体で接触角を測定
③ その値を使って計算 → 固体の表面自由エネルギーを算出
④ いくつかの成分に分け、性質をより詳細に解析
<おすすめの活用事例>
表面自由エネルギー測定は,以下のようなケースにおすすめです!
- 接触角だけでは判断できないとき
水ではぬれるのに、油ではぬれない…といったケースでは、成分の違いが影響しています。
表面自由エネルギーならその違いを説明できます。 - 接着・密着性を評価したいとき
材料同士は「表面自由エネルギーの成分値が近いほど相性がよい」という傾向があります。
そのため、接着剤選定や表面処理評価に有効です。 - 表面処理の効果を確認したいとき
例えば、プラズマ処理やUV処理、コーティングなどによって、表面の性質は変化します。
その変化を数値で評価できるのが表面自由エネルギーです。
<まとめ>
表面自由エネルギーは、固体表面そのものが持つエネルギーであり、測定によって定量化できます。
接触角だけでは分からなかったなぜそうなるのかを理解できる点が大きな特徴です。
接触角測定の一歩先としてぜひ活用したい評価手法です!
もっと詳しく学んでみたい方はこちらもぜひ読んでみてください!
ここまでご覧いただきありがとうございました!
次回は、界面科学シリーズ第11回として「接触角測定の応用③動的滑落角」を紹介します。
接触角に関するお話がもう少し続きますが、お付き合いいただけると嬉しいです!








