【界面科学シリーズ】第4回 動的表面張力の測定方法:静的表面張力との違いや必要性

💡今回のハイライト
- 動的表面張力を測る代表的な「最大泡圧法」の仕組みを知りたい。
- 「ライフタイム」を理解したい。
- どんな装置を使って、どんなデータが得られるのかイメージしたい。
こんにちは!受託測定課です!
前回は「静的表面張力(界面張力)」の測定方法についてご紹介しました。
今回は、動的表面張力の測定手法に着目します!
界面活性剤の性能評価において、カタログ値(静的表面張力)だけでは見えてこない
「液体の瞬発力」を知るために欠かせないのが動的表面張力です。
今回は、その代表的な測定手法である「最大泡圧法(バブルプレッシャー法)」の原理や、
実用上の重要な指標となる「ライフタイム(表面寿命)」について解説します。
スプレー噴霧、インクジェット、高速洗浄など、
一瞬の「ぬれ」が品質を左右するプロセスに関わる開発者の方は必見の内容です。
初心者の方にもイメージしやすいよう、データの見方を含めて紐解いていきましょう!
<どうやって測るの?「最大法圧法」>
動的表面張力を測る代表的な方法は、空気を送り込んで泡を作る「最大泡圧法(バブルプレッシャー法)」です。
当社装置「自動動的表面張力計 BP-D5」「動的表面張力計 BP-D5L」で測定が可能です。
<ライフタイム(表面寿命)で比べる>
新しい液面(泡)ができてから、その泡が最大圧力まで膨らむ瞬間の時間を「ライフタイム」と呼びます。
空気を送るスピードを変えて、このライフタイムをコントロールするのがポイントです!
・ゆっくり吹く(ライフタイムが長い) = 活性剤が移動して整列できる!「少し経った」数値
ライフタイムごとの表面張力値をグラフにすることで、「この活性剤は液面に移動するのが速いな!」といった、
液体の仕事の速さを評価できるようになります。


<その他の測定方法>
最大泡圧法を用いることで、ライフタイム20 ms(ミリ秒)という極めて短い時間からの測定が可能です。
秒~分単位のゆっくりとした動的表面張力の測定では、以下の方法も使われます。
・懸滴法(ペンダントドロップ法) :針先にぶら下げた液滴の形状を画像解析する方法です
・Wilhelmy法(プレート法) :液面がプレートを引っ張る力を計測する方法です
・滴重法(当社対応不可) :ノズルから液体を滴下させ、その重さから算出する方法です
<まとめ>
スプレーや印刷などの一瞬で液体が広がる場面や、洗浄など常に液体がかき混ぜられている状況では、
この「動的」な視点が欠かせません。
「静的」な測定値が同じ液体でも、動的で見ると「実はこっちの方が素早く動ける!」という違いが見えてくるのが面白いところです!
「静的表面張力値はいいのに、実際の現場ではうまくぬれない…」といった現象でお困りの際は、
ぜひ動的表面張力を測定してみてはいかがでしょうか。
静的表面張力と動的表面張力を比較した実例はこちら
ここまでご覧いただきありがとうございました!
次回は、界面科学シリーズ第5回として「ラメラ長」を紹介します。
皆さまの業務や研究に少しでも役立つヒントになれば幸いです。どうぞお楽しみに!





