圧縮防曇指数による曇化・除曇過程の定量評価
概要 圧縮防曇指数の経時変化に基づき, 曇化過程だけでなく除曇過程を含めて防曇性を評価する意義を示す。
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1. 防曇性評価の課題
材料の防曇性評価では、従来、結露環境下における曇りにくさを対象とする評価が一般的であった。しかし、実使用環境では、結露の発生を完全に防止することが困難な場合も多い。曇りが生じた場合には、初期の鮮明度へ復帰するまでの時間、すなわち、除曇性が実用上重要な性能指標となるが、従来法では除曇過程を定量的に評価する基準が十分に確立されていない。
2. 除曇性評価の有用性
3. 結果および考察

曇化過程では、洗浄の指数は20秒時点で約10まで低下し、その後も回復しなかった。親水の指数は約40を維持し、3試料の中で最も高い防曇性を示した。撥水の指数は洗浄試料より緩やかに低下したものの、最終的には洗浄試料を下回る10未満となり、防曇性は低かった。
除曇過程では、洗浄の指数は400秒時点で50以上まで回復した。親水の指数は350秒時点まで40以下でほぼ一定であり、回復に要した時間は洗浄と同程度であった。一方、撥水の指数は300秒時点から上昇し、360秒時点で50以上まで回復した。以上より、親水は曇化抑制に優れる一方、撥水は曇化後の回復が比較的速く、曇化過程と除曇過程では試料の評価順位が異なることが示された。
4. まとめ
本測定により、曇化過程における挙動と除曇過程における性能評価は必ずしも一致しないことが示された。この結果は、曇化過程のみに基づく従来の評価法では、除曇性に優れる材料を適切に評価できない可能性を示す。したがって、結露を完全には回避できない実使用環境における材料適性を判断するには、曇化過程と除曇過程の双方を定量評価することが重要である。





