動的表面張力測定による界面形成直後の表面張力評価
概要 界面形成直後における表面張力を評価する手法として、動的表面張力測定の有用性を紹介する。
< 関連ワード:動的表面張力、界面活性剤、吸着 >
1. 表面張力測定における課題
プレート法(Wilhelmy法)や懸滴法では、界面活性剤が界面に十分に吸着し、平衡に近い状態における表面張力(静的表面張力)を測定する。一方、インクジェット印刷やコーティングなどは、液体が激しく流動したり、新たな界面が急速に生成される状態が存在する。このような系では、界面活性剤が界面に十分に吸着しているとは限らない。すなわち、プレート法や懸滴法で測定する際の界面状態と前述の系の界面状態は異なる。したがって、インクジェット印刷やコーティングのような実用環境における界面特性を評価する場合、プレート法や懸滴法のみでは十分に評価できない場合がある。
2. 動的表面張力測定の有用性
3. 測定条件・結果および考察

ライフタイムの短い領域に着目すると、濃度が高い水溶液ほど表面張力の値は小さいことが示された。これは、濃度の高い水溶液のほど、界面へ供給されるTritonX-100の量が多くなり、界面への吸着が進行しやすいためと考えられる。
また、ライフタイムの増加に伴う表面張力の減少傾向にも違いが見られる。この傾向は、界面活性剤の濃度や粘度など様々な要因に由来するが、総じて吸着過程の違いを示している。
4. まとめ
動的表面張力測定により、界面形成直後における表面張力が評価可能であった。また、濃度の異なる水溶液を測定することで、吸着過程の違いを確認できた。プレート法や懸滴法などの静的表面張力測定では、これらの動的な界面変化を評価することは困難である。このように、動的表面張力測定は界面形成初期の表面張力評価に有用である。





