接触角の種類と測定方法
ポイント
[1]目的に応じて適切な測定方法を選択することが重要。
[2]静的接触角よりも動的接触角で有意差が顕著となる場合がある。
キーワード ぬれ性,液滴法,拡張/収縮法,前進角,後退角,滑落法,滑落角,動的滑落法
名称 | 評価方法(対応商品) | 目的・用途・備考 | |
静的 |
液滴法 |
液滴を固体表面に接触させて着滴したとき,試料面とのなす角度を接触角θという。着滴後自動的にパソコンに取得した画像を解析して接触角を算出する。表面層1〜2nmの特性を反映している。 (DropMaster,LCD,MCA 各シリーズ標準付属) |
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動的 |
拡張/収縮法 |
ぬれ拡がるとき(拡張)の接触角を(動的)前進角θa,収縮するときの接触角を(動的)後退角θrという。 オートディスペンサの針(ニードル)からパソコン制御で液を連続的に吐出・吸引しながら画像と取得する。 (DropMaster DMo-502/702オプション) |
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滑落法/動的滑落法 |
滑落法:水平状態から徐々に試料を傾斜させ,液滴が滑落するときの傾斜角(T.A.)を滑落角(α0),液滴前部の接触角を前進角(θa),後部を後退角(θr)という。 動的滑落法:傾斜角(>α0)を固定し,滑落時の液滴挙動(距離,速度,加速度)を経時変化で測定する。 (DropMaster DMo-502/702 オプション) |
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Wilhelmy法 |
Wilhelmy法表面張力の測定方法を利用し,張力とプレート周囲長から接触角を逆算する方法。 液層(ステージ)の上下にともない,動的前進・後退角を測定する。 (DY-700/DY-500オプション) |