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ラメラ長測定による泡沫安定性評価

概要 泡の安定性や消泡性を評価するための安価かつ簡便な手法として、ラメラ長測定を紹介する。
関連ワード:表面張力、ラメラ、泡、泡沫、液体、液膜、起泡性、泡沫安定性、消泡性、泡立ち、泡もち >

1. 泡による製品価値への影響とその評価における課題

 泡は製品の使用用途において、付加価値にも障害にもなりえる。例えば、食品や化粧品では泡が品質や印象を高めるが、塗料や接着剤では泡が欠陥や不良の原因になる。そのため、泡の生じやすさ(起泡性)や残りやすさ(泡沫安定性)、消えやすさ(消泡性)は、製品品質を見極めるうえで非常に重要な物性といえる。一般に、表面張力が低いほど起泡性が高いとされる。しかし、泡もち(泡沫安定性)は必ずしも泡立ち(起泡性)に比例して良いとは限らず、表面張力とは異なる最適な評価指標が求められている。

2. ラメラ長測定の有用性

 ラメラとは、泡沫を構成する液体膜のことであり、ラメラ長は液体膜の伸びを指す。ラメラ長が長いほど伸びがよく、泡の安定性がよいと判断できるため、泡沫安定性の指標として活用することが可能といえる。
 測定方法はdu Noüy法(リング法)による表面張力測定と同じであり、引き上げ張力のピークから液膜が切れるまでの長さを測定する(図1)。本稿では、当社の表面張力計(DYシリーズ)を用いた、2種類の界面活性剤水溶液の泡沫安定性を評価した事例を紹介する。

3. 測定条件・結果および考察

 事前評価として、表面張力測定と官能評価を行った。表面張力測定では、ほぼ同等の数値であった。しかし、官能評価(図2)として空気を吹き込んで泡を発生させ、消泡の様子を観察した際は、「サンプルA」では泡が積層されたのに対し、「サンプルB」はすぐに破泡した。この結果を踏まえ、泡沫安定性の指標として推奨するラメラ長を測定した。
 図3より、両サンプルにおいて引き上げ張力のピークは4 mN強であったことがわかる。この時点を0としたとき、液膜が切れるまでの長さ(ラメラ長)は、「サンプルA」が3.1 mm、「サンプルB」が1.7 mmとなった。つまり、「サンプルA」の方が「サンプルB」よりも泡沫安定性が良いことがわかる。

4. まとめ

 ラメラ長測定により、表面張力測定では評価できなかった界面活性剤水溶液における泡沫安定性の有意差を確認できたといえる。また、ラメラ長測定は、装置が比較的安価で操作も容易であることから、日常的な品質管理や研究開発において高い有用性が期待できる。

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