密着力・剥離力とは
剥離試験とは、接着剤や粘着テープ、塗膜などが「どの程度の力で剥がれるか」を定量的に評価する試験です。製品の耐久性や密着性だけでなく、イージーピール性のような“剥がしやすさ”の評価にも用いられます。近年では半導体・電池・医療分野など、高機能材料の研究開発や品質管理において重要性が高まっています。
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剥離試験とは
剥離(はくり)試験とは、接着剤、粘着テープ、塗膜、あるいは電極膜などの界面における結合強度を定量的に評価する試験です。被着材から材料を剥がす際に要する力(剥離力)を測定することで、製品の耐久性や品質、あるいは「剥がしやすさ(イージーピール性)」といった機能的な側面を客観的に評価します。
特に粘着テープは、比較的弱い圧力で瞬時に圧着でき、剥離も容易にできる基本的特性を持ち、取り扱いも簡便であることから、種々の分野で使用されています。昨今では半導体、ディスプレイ、光学機器、医療、自動車、情報関連など高機能化が進む分野において、粘着剤のユニークな機能が生産プロセスからデバイスの内部にまで活用されています。
一方で、リチウムイオン電池の電極膜や積層デバイスのように、粘着剤を介さない「膜の密着性」評価としての剥離試験も、製品の性能・安全性を左右する極めて重要な工程となっています。
剥離のメカニズム
材料同士は分子間相互作用によって引き合うことで接着効果が生まれますが、外力が加わるとその結合が破られ、剥離が起こります。剥がれ方には、界面で分離する界面剥離(界面破壊)と、材料内部で破壊が起こる凝集剥離(凝集破壊)があります。剥離現象は引き剥がす速度や材料の粘弾性にも影響され、条件によって強度や挙動が変化する点が特徴です。
| 界面剥離(界面破壊) | 凝集剥離(凝集破壊) |
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接着前の材料特性や表面状態は、材料同士の密着性に最も影響します。加えて、接着後の製品を保管する期間や温湿度、また剥離試験時の角度や速度によっても結果が大きく左右されるため、適切な管理・評価が重要です。
<接着強度に影響する主要な因子>- 表面粗さ
- 表面処理(プラズマ処理、コロナ処理)
- 表面自由エネルギー
- 接着剤の粘弾性
従来の評価手法
| 測定手法 | 方法 | 特長 |
| 180度剝離試験 | 試験片を折り返し、平行に引き剥がす | 粘着テープ等の薄膜試料において最も標準的な手法 JIS・ISO等の規格試験にも使われている |
| 90度剥離試験 | 被着材に対し、垂直に引き剥がす | 剥離点に応力が集中しやすく、基材の影響を抑えた「界面」の純粋な評価が可能 JIS・ISO等の規格試験にも使われている |
| T型剥離試験 | 柔軟な被着材同士をT字状に左右へ引き剥がす | フィルムやパッケージのヒートシール強度評価に最適 |
| 官能評価 | 人の手で剥がした感触を確認 | 専用装置が不要 低コスト |
実用環境では様々な角度での剥離が発生するため、上記のような規定の角度での評価だけでは不十分です。そのため、任意の角度で剥離試験を行う方法や装置が様々に生まれました。
しかし、以前から存在するそれらの手法は、主に以下の2点においてデータの信頼性が損なわれています。
- 剥離角度が一定に保てない
従来の装置の多くは、剥離が進むにつれて剥離点の位置がズレてしまい、厳密な垂直(90度)や設定角度を維持することが困難でした。 - 剥離速度の設定が複雑
従来の多角度試験機は、設定したい角度に合わせてステージの移動速度をその都度計算し直す必要がありました。
当社が開発した新たな測定装置


よくある質問
Q
剝離試験とは何ですか?
A
剥離試験とは、接着剤や粘着テープ、塗膜などを被着材から剥がす際に必要な力を測定し、界面の接着強度や密着性を評価する試験です。
Q
剝離試験では何が分かりますか?
A
剥離試験では、材料同士の密着強度、耐久性、剥がれやすさ(イージーピール性)、界面破壊や凝集破壊などの破壊形態を評価できます。
Q
180度剥離試験と90度剥離試験の違いは何ですか?
A
180度剥離試験は粘着テープなど薄膜試料の標準的評価に用いられ、90度剥離試験は界面への応力集中が大きく、界面そのものの密着性を評価しやすい特徴があります。
Q
接着強度に影響する要因は何ですか?
A
表面粗さ、表面処理、表面自由エネルギー、接着剤の粘弾性、温湿度、剥離速度、剥離角度などが接着強度に大きく影響します。
Q
剥離試験で剥離角度が重要な理由は何ですか?
A
剥離角度によって材料に加わる応力状態が変化するため、同じ試料でも測定される剥離力や破壊挙動が異なる場合があるためです。
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