【第1回】宇宙船の中で、なぜ水が飛び散らないのか?
無重力状態の宇宙船の中で、水の塊がプカプカ浮いている・・・ テレビや写真で、そんな映像を見たことがありませんか。
宇宙空間は無重力状態ですから、重力ははたらきません。
しかし水をこぼしても、四方八方に飛び散ることなく、かたまりを維持しようとします。
どうして飛び散らないんだろう・・・と考えたことはありますか?
(ちなみに私が見た映像では、宇宙飛行士さんが、その水にストローを刺して飲んでいました。)
そう言えば地上でも、雨上がりの葉っぱの上に丸い水滴が乗っていますね。
言うまでもなく、水は「水分子」の集まりです。
水分子同士がお互いに集まろうとする力が無ければ、バラバラになってしまいます。
水に限らず、分子には「分子間力」という力がはたらいており、 できるだけくっつき合って、他と接する面積を小さくしようとして集まります。
ある量の塊が表面積を最も小さくした状態は、球です。
ですから、水の固まりもできるだけ球に近づこうと集まっています。